はじめに
「アロマオイルを買いたいけど、どれを選べばいいの?」——初心者が必ずつまずくのが、アロマオイルと精油(エッセンシャルオイル)の違いや品質の見分け方です。
実は、市場に出回っているアロマオイルの約95%は「雑貨扱い」で、100%天然ではないものも多いのです。
この記事では、品質・価格・安全性の3つの視点から「失敗しない精油選び」のポイントを整理しました。

アロマオイルと精油の違い
- 精油(エッセンシャルオイル)
植物から抽出された100%天然の揮発性オイル。心身のケアに活用できる。 - アロマオイル
人工香料やキャリアオイルで希釈された商品を含む。香りを楽しむ雑貨用途。
👉 健康や美容、メンタルケア目的で使うなら「精油」を選ぶのが基本です。


精油の価格差はなぜ?(相場の目安)
同じ10mlでも、数百円〜数千円の幅があります。理由は以下の通りです。
- 原料植物の希少性
例:ローズやネロリは大量の花からわずかな精油しか取れないため高価。 - 抽出方法の違い
水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法などによってコストが変わる。 - 産地・栽培方法
有機栽培や野生種は高価になりやすい。
👉 ラベンダー10mlであれば 1,500〜3,000円前後 が相場。
極端に安いものは「合成香料入り」の可能性があるため要注意です。

本物を見分けるチェックリスト
精油を選ぶときは、ラベルや販売情報に以下があるかを必ず確認しましょう。
- 学名(例:Lavandula angustifolia)
- 原産国・抽出部位(葉・花・果皮など)
- 抽出方法(水蒸気蒸留、圧搾など)
- 成分分析表(GC/MS分析表)
👉 この4つが揃っていれば、信頼できるブランドの可能性が高いです。

ブランド選びのポイント
- 教育機関や協会で推奨されているブランドを選ぶ
- 成分分析表を公開しているブランドは信頼度が高い
- 値段だけで判断しない:安価すぎる精油は要注意

使用期限と保管方法
精油は開封後、空気や光に触れると酸化が進みます。
以下を目安に、保存期限を守りましょう。
保存期限の目安(開封後)
精油の種類 | 使用期限 |
---|---|
柑橘系(レモン、オレンジなど) | 6か月〜1年 |
一般的な花・葉(ラベンダー、ゼラニウムなど) | 1〜2年 |
樹脂・ウッド系(サンダルウッド、フランキンセンスなど) | 3〜5年 |

保管方法
- 直射日光・高温多湿を避ける
- 冷暗所に立てて保管
- 遮光瓶のまま保存
無印・100均アロマはどう?
- 無印良品:比較的品質が安定。初心者の入門には〇。
- 100均:人工香料が多く、心身ケアには不向き。
👉 「香りを楽しむ」ならOKですが、セルフケア目的なら専門ブランドの精油を選びましょう。
初心者におすすめの精油3本
1. 真正ラベンダー
フローラルでやさしい香りは、リラックスしたいときにぴったり。
気持ちを落ち着け、穏やかな時間を過ごすサポートになります。
ディフューザーやアロマバスなど幅広く使える万能オイルで、
初心者でも安心して取り入れやすい1本です。

2. オレンジ・スイート
フレッシュで甘い柑橘の香りは、気分を明るく切り替えたいときにおすすめ。
朝のスタート時や仕事の合間に香らせると、気持ちが前向きにリフレッシュ。
家族みんなで楽しみやすい親しみやすい香りです。

3. ティートリー
爽やかな香りで空気をリフレッシュしたいときに活躍。
古くからオーストラリアの先住民が葉を生活に活用してきた歴史があり、
今でも「清潔な環境づくり」に役立つ精油として人気があります。
衛生意識が高まる季節や人が集まるシーンでも、芳香浴に加えることで心地よい空間を演出できます。

生徒さんの体験談
ある受講生さんは「眠れないから」と市販の「ラベンダー」を購入しました。
しかし全く効果を感じられなかったそうです。
調べてみると、購入したのは「ラバンジン」という種類。
快眠サポートに適しているのは「真正ラベンダー」だけです。
👉 ラベンダーだけでも複数種類があり、成分によって効果が異なります。
この体験談からも、学名を確認して選ぶことの大切さが分かります。

よくある質問(FAQ)
Q. 精油の相場はいくら?
A. ラベンダー10mlで1,500〜3,000円程度。極端に安いものは注意。
Q. 100均アロマは使ってもいい?
A. 香りを楽しむにはOKですが、セルフケアには不向き。
Q. 精油の捨て方は?
A. キッチンペーパーなどに染み込ませて可燃ゴミへ。

まとめ
- 「アロマオイル」ではなく「精油」を選ぶことが大前提
- 価格差には理由がある。極端に安いものは注意
- 学名・原産国・抽出部位・成分分析表をチェック
- 保存期限を守り、正しく保管することが安全につながる
👉 精油選びは「知識+信頼できるブランド」で失敗を防げます。

参考・出典
- 公益社団法人 日本アロマ環境協会「アロマテラピー基礎知識」
- 農林水産省「精油と植物の利用について」
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