- 更年期にアロマが心と体にどう作用するのか
- ホルモン・自律神経・感情のつながりをやさしく理解できる
- 成分から選ぶ「整える香り」の選び方と使い方

1|更年期は「終わり」ではなく、リズムを再調律する時期
40代から50代の女性の体では、ホルモンのリズムが静かに変わり始めます。
エストロゲンの分泌が減少し、自律神経とのバランスが揺らぐ。
眠れない、焦る、涙が出る——そんな揺らぎは、体の自然な反応です。
大切なのは「整える力を思い出すこと」。
香りはその力を呼び戻す最も自然なツールです。
五感の中で唯一、脳の感情中枢に直接届く香り。
考えすぎる頭を休ませ、心と体のリズムを同時に整えてくれます。

2|香りがホルモンと心に働くしくみ
精油の香り分子は、鼻から吸い込まれて大脳辺縁系へ届きます。
ここは「感情・記憶・ホルモン分泌」を司る場所。
香りを心地よいと感じた瞬間、脳は「安心していい」と判断し、
副交感神経が優位になります。
その結果、ホルモンバランスが穏やかになり、
不安・緊張・イライラといった感情が鎮まっていきます。
つまり、香りは“考えずに整う”最短のルート。
体と心のリズムを結び直す感覚的なスイッチなのです。
▶︎ 香りとホルモンの関係を、科学と体感の両面から。
更年期に整えたい「香りとハーブの働き」をやさしく解説しています👇


3|更年期に寄り添う5つの香りと成分特徴
クラリセージ
- 主成分:スクラレオール(女性ホルモン様作用)
- 特徴: エストロゲンに似た作用を持ち、PMSや更年期の不調を穏やかに。
- 印象: 温かく包み込むような香りで、心の緊張をゆるめる。
おすすめブレンド:
クラリセージ2滴+ラベンダー1滴
→ 女性特有の不安定な夜に。

ゼラニウム
- 主成分:シトロネロール、ゲラニオール(ホルモン・自律神経調整)
- 特徴: ホルモン分泌を整え、情緒の波をやわらげる。
- 印象: 華やかで前向き、自己肯定感を引き上げてくれる香り。
おすすめブレンド:
ゼラニウム1滴+ベルガモット2滴
→ イライラ・焦りを感じたときに。

ラベンダー
- 主成分:リナロール、酢酸リナリル(鎮静・抗不安作用)
- 特徴: 神経を鎮め、入眠をサポート。
- 印象: 静けさと温かさを兼ね備えた香りで、夜の定番に。
おすすめブレンド:
ラベンダー2滴+フランキンセンス1滴
→ 眠る前の呼吸を深めたい夜に。

オレンジスイート
- 主成分:リモネン(抗ストレス・消化促進)
- 特徴: 自律神経のバランスを整え、心を明るくする。
- 印象: 柑橘のやわらかい甘さで、気分をリセット。
おすすめブレンド:
オレンジ2滴+ラベンダー1滴
→ 不安で眠れない夜に。

フランキンセンス
- 主成分:α-ピネン、リモネン(鎮静・抗炎症)
- 特徴: 深い呼吸を促し、ストレスホルモンの分泌を抑える。
- 印象: 静けさの中に芯の強さを感じる香り。
おすすめブレンド:
フランキンセンス2滴+ゼラニウム1滴
→ 思考を鎮めたい夜に。
▶︎ 精油はどれも同じに見えて、実は品質や純度が大きく異なります。
安全に、そして効果的に香りを楽しむための精油選びのポイントを紹介👇


4|香りで整える夜のセルフケア習慣
① 夜のリセット時間
照明を落とし、ディフューザーに精油を3滴。
香りを吸い込むたび、交感神経が静まり、呼吸が深くなります。
考えごとが止まらない夜ほど、香りの「質」が眠りを変えます。
▶︎ 「眠れない夜」は、体ではなく神経が疲れているサイン。
ラベンダーやフランキンセンスの香りを使って、脳と心を静かに休ませる夜のルーティンを紹介しています👇


② 朝のスイッチ
夜に整えた副交感神経を、朝は自然に“ON”へ。
レモンやオレンジの香りを嗅ぐことで、
脳の覚醒ホルモン(ノルアドレナリン)がゆるやかに働き始めます。
▶︎ 夜の香りが、翌朝の軽やかさをつくります。
ラベンダーやオレンジスイートの香りで眠りの質を高める夜の整え方と、朝のリズムを変える香りの使い方を紹介👇


③ 感情の温度を下げる
ゼラニウム+ベルガモットの香りは、自律神経の温度調整のような存在。
香りを「切り替えスイッチ」にすることで、
頑張る自分をやさしく“中庸”に戻せます。
▶︎ イライラや焦りの波は、香りで静かに整えられます。
ゼラニウムやベルガモットを使った、心の温度を落ち着けるブレンドレシピを紹介しています👇


5|よくある質問(FAQ)
Q1. 香りを焚くと頭が痛くなることがあります。どうしたら?
→ 精油の濃度が高い可能性があります。6〜8畳の部屋なら、2〜3滴で十分。
香りは「ほのか」に感じる程度が、脳にも心にも最適です。
Q2. 更年期の不調にはどのくらいの期間で効果を感じますか?
→ 香りは薬ではないため、効果を“積み重ね”で感じるのが特徴。
1週間続けると、呼吸や気分のリズムに変化が出る人が多いです。
Q3. 持病やホルモン治療中でも使えますか?
→ 基本的には問題ありませんが、
クラリセージなど女性ホルモン様作用を持つ精油は、
医師に確認してから使用しましょう。

6|整えることは「頑張らないための努力」
更年期は、心と体のリズムが新しく生まれ変わる時期。
香りを通して呼吸を整えると、思考もやわらかくなり、
「自分を整える時間」が少しずつ戻ってきます。
整えることは、何かを諦めることではなく、
自分をあきらめない選択です。
▶︎ 冷えやめぐりの滞りも、ホルモンバランスと深く関係しています。
更年期の“体の冷え”を温めて整えるアロマバスとセルフマッサージを紹介👇


AstroFemina’s point
香りは“癒し”ではなく、“整える力”。
クラリセージの温もり、ゼラニウムの華やかさ、ラベンダーの静けさ。
それぞれの香りが、あなたの中に眠るバランス感覚を呼び覚ましてくれます。
🌙 あわせて読みたい|香りと体をつなぐ夜の整え方
1️⃣ 更年期 不眠 アロマ|夜の香りルーティン
🪷 眠れない夜を、静けさに変える香り。
ホルモンの揺らぎで眠りが浅くなる夜。
ラベンダーやフランキンセンスの香りが、自律神経を穏やかにし、思考のスイッチを静かに切り替えます。
“眠りの質”を整える夜のアロマ習慣を紹介しています。

2️⃣ 女性ホルモンと腸を整える夜のハーブティー習慣|更年期・PMSにおすすめのブレンド
🍃 体の内側からホルモンを支える、静かな一杯を。
香りと同じように、ハーブも心とホルモンをつなぐサポーター。
チェストツリーやフェンネルなど、女性のリズムをやさしく整えるハーブティーの取り入れ方を紹介。

3️⃣ 香りで切り替える夜時間|40代からの「頑張りすぎ」を手放す整え方
🌙 休むことを、上手に選ぶ。
1日の終わり、頭の中のスイッチを切り替えるための“香りのメソッド”。
ベルガモットやフランキンセンスの香りで、思考を鎮め、呼吸を深める夜の整え方を紹介。

